【鎌倉彫】仏師が現代に託した技術をリノベーションし、現代の生活を彩る。

観光スポットとしても人気の街、鎌倉。鎌倉というと、大仏や鶴岡八幡宮などを思い浮かべる方も多いだろう。多くの歴史が刻まれている土地であるが、鎌倉という土地に根付いている伝統工芸品「鎌倉彫」について紹介したい。今回は、JR鎌倉駅から徒歩9分ほどの場所にある「八勝堂」さんのところにお伺いし、撮影させていただいた。

鎌倉彫の特徴と言えば、カツラやイチョウの木に掘られた模様であるが、その浮き上がる柄と影が作り出す世界からはぬくもりも感じることができる。職人の手によって掘られたものは、さらに漆職人によって麗しく仕上げられ、伝統工芸品「鎌倉彫」として私たちの日常に登場するのだ。

仏師が現代へ託した技術

鎌倉彫はもちろん「伝統」的な工芸品であるが、時代に合わせて進化をしてきたものでもある。鎌倉時代に、中国から禅宗ととも日本に入ってきたと言われている鎌倉彫の起源であるが、元々は仏具を作る技法であった。長年仏師たちはこの技法を使用し、仏具や茶道具を作ってきたが、明治維新をきっかけに、仏具を作る仕事が減ったとのこと。仕事がなくなった仏師たちは、日常生活でも使うことができる形でその技法をリノベーションし、それが現代の「鎌倉彫」となったのだ。お盆やお皿、そしてアクセサリーに限らず、なんと私たちが取材したときには、鎌倉彫のギターの写真も拝見することができた。

そんな日常生活でも使用することができる商品を作る際に、重要となってくる鎌倉彫の特徴があると「八勝堂」の鈴木さんは教えてくれた。それは「細かい柄を掘っているが、実際には平面になるように掘っており、お盆としてもちゃんと使える」という特徴だ。木を彫る上で、もちろん凹凸が生まれてくるが、お盆やお皿の上にコップなどを置いても、こぼれないような形になっているようだ。デザインの箇所によって掘る深さを変え、その影が作る演出を考慮しつつも、日常生活にて使用できるモノを作るという意識が伝わってきた。

そんな一度はなくなりかけた技術が私たちの生活に溶け込み、豊かな日常を演出する。是非鎌倉に行った際には、八勝堂や他の鎌倉彫のお店を訪問してみてほしい。八勝堂では実際に目の前で掘っているのを見ることができ、きっと皆様の生活を彩る素敵な商品に出会うこともできるだろう。

取材先

八勝堂

JR鎌倉駅東口から徒歩9分。
定休日 火曜日(祝日を除く)営業時間AM9:00~PM6:00  

〒248-0005  神奈川県鎌倉市雪ノ下1-11-4  

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JapanMade編集部

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